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フルタイム・ワーキング・マザーのつぶやき

 最近聞かなくなったが、DEWKS(DualあるいはDouble Employed With Kids)という表現がある。DINKS(Double Income No Kids)に対抗するものとして広められたはずだ。我が家はこのDEWKSグループに属している。ちゃんとKidsが複数形になっているのも合致。合計特殊出生率(ひとりの女性が生涯に生む子供の数)が過去最低の1.29にまで下がった年に、それまでの平均以下から一気に平均値を引き上げる側に回ったのだ。
もちろん「産む」「産まない」は個人の価値観の問題だし、現にさまざまな事情で「産みたくても産めない」女性が多い以上、良し悪しの判断基準をあてはめるつもりは毛頭ない。フルタイムで働きながら子供が複数いることが、そうでない人よりも勝っているとは決して思っていないし、思ってもいけない。

 私の人生設計では、仕事を辞める気は全然なくて、子供も欲しかった。夫も私の意思を尊重してくれて、最初の妊娠がわかった時には、彼の方から「保育園探さないと・・・」と切り出してきたほどだ。
 しかし、現実は想像以上に厳しかった。出産してからは、「こんなはずではなかった・・・」の繰り返しだ。育休中は泣く赤ん坊と家の中で二人っきりの閉塞感に耐えられず、やっと希望する保育園に入れて無事に職場復帰したものの、子供は病気続きで、私は体調を崩し、家事は思うようにはかどらず、イライラが募るばかり。それまで、仕事にしろ何にしろ、自分で計画を立て、手順を決め、それに従って実行することで、たいてい何事も順調に進んでいたのに、子育てには全くそれがあてはまらない! おまけに自分の時間が一切なくなってしまった。子供がいない時(5年ほどDINKSだった)には、好きなだけ本を読み、ビデオレンタルで旧作映画を見て、旅行やコンサートに行っていた生活が一転してしまった。
 「何でも完璧にするのは到底無理」と割り切れるようになったら、ずいぶん気分的に楽になった。夫が私に相談せずにベビーシッターの派遣会社と契約したのにも、最初は反発したけれど、今ではアウトソーシングもバランスよく活用している。
 「もう子供は一人で結構」と何年も思い続けていたのに、どうしても男の子が欲しかった夫に引き摺られて、5年半後にまた出産。「あの苦痛の日々をまた繰り返すのか」と恐れていたが、2度目の慣れがあったのか、それほど大変ではなかった。子供が2人になっても、決して子育ての苦労は2倍にはならないようだ。ただ、2人の子供にかける教育・保育費関係だけで月に30万円かかるのは諦めざるを得ないが(同僚はこの金額を聞いて仰天していたけど、今のご時世では珍しくはないはず。)。

 「こんなはずではなかった」と言い続けた時にも、子供を持ったこと自体は後悔することは全くなかった。今では「こんなはず・・・」と言うこともなくなり、慌ただしいながらも仕事と家庭と掛け持ちの生活をエンジョイしている。
子育てを通じて、自分の視野や関心が広がったのも事実だ。子供がいなければ恐らく足を踏み入れることのなかった世界を経験できたし、これから子供たちが成長するに従って、さらに違う世界を知ることになるだろう。

 よく聞く表現だが、私も日々の生活を通じて、「育児は育自だ」と常々思っている。

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