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最近の若者はスキーをしない?

 昨日は私が住む阪神間でも雪が降った。
 積もったのはこの冬初めてのことで、積雪に免疫ができていないためか、昨日のように降られると公共交通機関が乱れてしまう。土曜日の午後は子供たちを幼児教室と塾に連れていかなければならないのだが、私が車で雪道を走るのが怖くて、昨日は電車やバスを利用した。ところが、阪急芦屋川駅からバスに乗ろうとしたら「雪のため運休」とバス停に掲示されていて、仕方なく雪道をJR芦屋駅まで歩く羽目になり、幼児教室に数分遅刻してしまった。
 子供はおおはしゃぎで、庭の芝生の雪を使って雪だるまを作っていた。このあたりでは雪だるまができるほどの積雪は1シーズンに1度あるかないかなので、子供にはうれしいことなのである。実際私が子供の頃もそうだった。

 雪が珍しいものだけに、私にはスキーも特別のレジャーである。本格的な積雪があるスキー場に行くためには、まとまった休日と費用が必要なこともあって、よくスキーをしていた大学生~20代前半の頃でもせいぜい年に2度ほどしかできなかった。
 1980年代後半からバブル期にかけて、私の周囲では男女問わずほとんどの若者がスキーをしていた。私のように年数回は少ない方で、夜行バスで行って滑ってまた夜行バスで帰ってくるという体力勝負のハード旅行を繰り返す人、スキー旅館の住み込みバイトを毎シーズン続けているツワモノも結構存在した。その頃はスキーが若者のライフスタイルの一部にしっかり組み込まれていたように思う。スキー場では週末ともなるとリフト待ちの列ができ、色とりどりのウェアに身を包んだ若者で賑わっていた。逆に、私が関心を払っていなかったこともあるが、ファミリーをあまり見かけなかった。
 最初の子の妊娠以来私たち夫婦はスキーから遠ざかっていたが、2年ぐらい前から年に1度のペースで再開した。真っ先に感じたのは、スキー場の客層が様変わりしたこと。かつてスキー場を占拠していた若者グループはずいぶん規模が小さくなってスノーボードに変わり、代わりに子連れスキーヤーが異常に目立っていた。特に昨年末に行った長野県北部の某スキーリゾートは、明らかにファミリー客をターゲットにしていて、ホテルでも隣接するスキー場でも小さな子供が楽しめるような施設やサービスが大変充実していた。当然右を見ても左を見ても、我が家と同じようなファミリーばっかり。
 
 「今の若者はスキーをしないのだろうか?」と疑問を持った。それを裏付けるような新聞記事などを結構見かけるようになり、どうやら本当に若年層のスキー人口は減っているらしい。『レジャー白書』の2007年版に掲載されている社会経済生産性本部がまとめたデータなどを見ても、20代で年に1回以上スキーに行った人の割合(参加率)がこの10年あまりで激減している。どうやら1990年前後の私の周囲のような「若者は誰もがスキーに行った」時代は過去のものとなったようである。
 なぜそれほどまでに若者のスキー人口が落ち込んでいるのか? 理由はいろいろ考えられる。当然の事ながらスキーは高額なレジャーであるので、フリーターや派遣などの不安定な雇用にある若者には敬遠される。正規雇用で収入は安定していても、忙しすぎてまとまった休暇が取れない人にもスキーは避けられるだろう。それだけでなく、若者の嗜好の変化もスキー不人気に影響を及ぼしているという説もあった。『日本経済新聞』の1月31日夕刊の記事によると、「若者は面倒くさがり?」で、スキーや職場の飲み会などグループで行動することよりも、自室でのんびり過ごすことを好む若者が増えているらしい。

 スキーというレジャーのメインターゲットである若者がスキー離れを起こしてしまうと、スキー場や宿泊施設は大打撃だろう。そこで、今はファミリーを顧客層に据えているようである。かつてバブル期にスキー三昧だった世代をまたスキーに呼び戻そうとしているのだろう。
 小学生の娘が学校からスキーに行ったところ、同級生の多くがすでに経験者だった。今や10代後半~20代の若者よりも、30代後半~40代のバブル世代とそのジュニアである10歳前後の方がスキー人口の主流となっている。ただ、今から10年後にジュニア世代が若者となって、またスキー場は若者で活気を呈するかどうかはわからない。

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